治療した帰りに・・・・

今日は、ストレスによる便秘のお話です。

この方は、定期的に来院されるのですが、1ヶ月位前から、食欲はあるのに便秘が激しく、内科で便秘薬をもらっても、細長い便が少ししか出ず、お腹が張ってたまらないとおしゃられていました。

元々、子供の頃から便秘気味だったらしいのですが、すごくストレスのかかる仕事をした後からこのような状態が続いているのだそうです。 

今回の治療は、鍼にも慣れていらっしゃり、刺激も大丈夫でしたので、通常の施術に加え、便秘処置を刺激しながら行いました。

消化・吸収を助けるツボ、ストレスを緩和させるツボ、大腸を支配する神経に作用するツボに対し、鍼で骨膜に刺激するように雀啄・置鍼しました。※ 雀啄とはスズメが餌をつつくように鍼を抜き刺しする方法です。置鍼は刺したまましばらく置く方法です。

すると、次の来院時には・・・・・

「治療した帰りにお腹がゴロゴロいいだし、大便がしたくなった(^O^)

それから、今日まで便の調子が良い ! 」

と、嬉しそうに弾んだ声で、報告してくださいました ♪

便秘は、腸の動きが悪くて、緩んだまま止まってしまう弛緩性便秘、

ストレスなどがかり、収縮したまま止まってしまう便秘、

排便を我慢する事が多くなり、排便反射がおこらなくなって直腸に停滞してしまう便秘(我慢はいけませんね!)などがあります。

腸そのものに器質的な原因がある場合もあります。

また、腹筋が弱いと腸の便を送り出す力が弱くなったり、女性ホルモンの関係で、特に月経前や妊娠初期など、子宮の収縮を抑える働きが影響する為に便秘になりやすくなったりもします。食べる量が減ったり、水分の摂取が少なかったり、汗をかいたりして電解質のバランスが崩れたりしても影響しますし・・・・更に、大腸の動き(蠕動運動)は、自分で動かすことのできない自律神経に支配されていて・・・・

自律神経は、全ての内臓(心臓・気管など)・全身の血管や分泌腺(唾液・涙・胃液・胃酸など)を支配し、体内の環境を整えます。強いストレスを受けたり、ストレスにさらされ続けたりすると、自律神経のバランスが崩れうまく働かなくなります。バランスが壊れると全身に影響がでてきて、体調不良になり、病気になってしまう事もあります。

鍼灸は、痛みや痺れだけでなく、内科的疾患にも適応します。ストレスを緩和させたり、自律神経を整えたりもします。
自然治癒力を高め、全身の働きを健康な状態に導いていくのです。

この方も、強いストレスによって自律神経が乱れてしまい、大腸の動きがおかしくなってしまったのかもしれません。

便通が改善され、気分良くなられて本当に良かったです (^^♪